ヒートシンクの砂型鋳造・試作・総削り加工

砂型鋳造・総削り加工のヒートシンクで発熱対策

低炭素化社会に向けて発熱対策が強く求められています。
インバーターケースなど発熱体を納める筐体では、放熱性の向上のため、放熱フィンを
より高くより薄くより多く作りたいという要望が増えています。

特に、地球温暖化対策として再生可能エネルギーの導入が急務となっているなかで、
太陽光発電・風力発電などの発電システムに使われるパワーコンディショナーの発熱対策は重要課題です。
パワーコンディショナーの発熱対策は、従来のファン冷却から、静音メンテフリーに対応するため、
自然冷却方式のヒートシンクを使う「ファンレス」の傾向が強くなっています。
ヒートシンクを使うことで、パワーコンディショナー停止要因の一つであるファン故障がなくなり、
信頼性・運転継続性が向上します。

イナテックは砂型鋳造および総削り加工で、このような放熱性の向上のニーズにお応えする
アルミ製のヒートシンクの試作～小ロット生産に対応いたします。
最小フィン肉厚1.5㎜、最大フィン高さ80mm、最大製品長さ700㎜のヒートシンクを製作することが可能です。
砂型への流し込みですので形状自由度が高く、限られた空間に収まるコンパクトで複雑な形状に対応することが
できますので、複数の部品を接合して作っているヒートシンクを一体成形することも可能です。
太陽光発電・風力発電などのパワーコンディショナー、自動車部品・通信機器などの筐体品の
開発・試作にぜひご利用ください。

薄肉鋳造技術を使って、高い高さの放熱フィンのヒートシンクの製造

最大高さ８０ミリ

薄肉鋳造技術を使って、高い高さの放熱フィンのヒートシンクの製造の画像9

またADC12材で鋳込むことにより、熱伝導率が約150W/(m・K)という高放熱の特性を持つという結果も
得ております。

ADC12材（砂型鋳造製）｜熱伝道率試験

密度、比熱、熱拡散率および熱伝導率の測定結果を表1にまとめました。

表１　　㈱イナテック製　砂型鋳造品の熱伝導率試験結果
試料名		密度 [g/cm3]	温度 (℃)	比熱 [J/(g・K)]	熱拡散率 ×10-6[m2/s]	熱伝導率 [W/(m・K)]	試験時期	試験依頼先
ADC12 DC		2.7				92		公開データ
ADC12 イナテック製砂型鋳造	①	2.66	RT	0.862	68.8	158	2009.10月	㈱コベルコ科研
	②	2.64	RT	0.851	65.6	147	2010.2月	㈱コベルコ科研
	③	2.67	RT	0.852	65.7	149	2010.2月	㈱コベルコ科研
AC4B 一般砂型鋳造		2.77				96		公開データ
AC4B イナテック製砂型鋳造	①	2.72	RT	0.857	57.5	134	2010.2月	㈱コベルコ科研
	②	2.73	RT	0.849	57.5	133	2010.2月	㈱コベルコ科研
	③	2.73	RT	0.859	57.6	135	2010.2月	㈱コベルコ科研

さらにシミュレーションソフトを使用し、ヒートシンクの放熱性評価のシミュレーションが可能です。
たとえば、放熱フィンの厚さ・高さ・ピッチを様々に変えて、組み合わせのパターンをいくつか作り、
発熱体の温度がそれぞれ何度になるのか、といった検証を行うことができます。
太陽光発電・風力発電などのパワーコンディショナー、自動車部品・通信機器などの筐体品の
開発・試作にぜひご利用ください。

ヒートシンクの放熱性評価のシミュレーションの画像1 ヒートシンクの放熱性評価のシミュレーションの画像2